たった2ページ

紋章学の用語で知りたいことがあって、図書館で本を借りた。

しかし、探している目当ての情報は見つからなかった。

 

ただ、250ページある中の、たった2ページに書いてあることがとても興味深かった。

 

「日本の紋」について、である。

 

西洋の紋章学用語を調べる目的だったのに、たった2ページの日本の紋についてのことに惹かれるとは想定外だった。

 

日本の紋は、紋様がどんな種類のものであれ、それがはめ込まれる枠に合致するようにデザインされている

 

日本の紋は、単純な幾何学模様ではなく、紋様の中に何千年もの歴史を込めた象徴的な隠れた意味合いを帯びている

 

なるほど、と思ったのはもちろんだが

この文章を海外の著者が書いた、と思うと、なんだか日本の文化を褒められたみたいで妙に嬉しかったのだ。

 

そしてこの2ページを読んで真っ先に浮かんだのは、実家の家紋だった。

 

子供時代から、実家の家紋のデザインが好きだった。意味合いも伝統も何も知らなくても、ただ気に入っていた。

 

この本の著者の言う通り、あのデザインの中に幾年もの歴史が詰まっているなら、それを調べてみるのも面白そうだ。

 

そうすることでお気に入りの家紋がさらに好きになればなお良い。