21-拾肆「今しかない」
「今しかない」
おそらく自分を突き動かすのはそういう思いだ。
「今を逃せば二度とできない気がする」
そういう危機感めいたものが奥底にあるから
やりたいことを優先しがちなんだろう。
そして、やれない時は、ぶすぶす燻ったり、それきり放置してしまうのだろう。
私は「中断」がすごく苦手だ。
他人の都合であれ時間の都合であれ、とにかく途中で一旦やめないといけない事情に対して、中断「する」ではなく、中断「させられる」という妨害に感じてしまう。
必死でやってることを途中で阻まれることで起きる消化不良感が半端ない。
せっかくやってるのに、最後まで、いやせめてキリが付くまで……いや違うな「気が済むまで」やらせてほしいと思ってしまう。
しかし現実は「自分の気が済むまで切れ目なく」やり切れることなんてほぼ無いのだ。何らかの都合でストップが入る場合の方が多い。
そして中断が入ると、もうそれきりやらない、なんていうパターンに陥る。一度止まると、再始動がなかなかできない。
人は言う。
「中断明けにまた続きをやればいいじゃない?」
おそらく正論だが、自分の場合、どういうわけか中断明けにはその続きをやる気力がゼロになってしまってることが多いのだ。
また同様に「出鼻を挫かれる」ことが苦手だ。
めちゃくちゃ張り切って、さあやるぞー!という時にストップがかかったりすると、そこで全てが終わった気がしてしまう。
人は言う。
「また次の機会に始めればいいじゃない?」
おそらく正論だが、次の機会が来た時には、もうどうでもよくなってしまってることが多い。
そんな私に人は言う。
「綿密な計画と段取りを決めておけばスムーズにできるよ!」
たしかに正論だ。
そして私は割と、計画を「立てるのは好き」だったりする。
あれしてこれしてここはこうして……
計画や段取りを頭の中で組み立てる過程は楽しい。
よし、このプランなら完璧だ!イケル!!
ところが、自分の決めた計画と現実がちょっと違うと、途端に白紙に戻ってしまう。
例えば9時スタート、と決めていたのに
8時50分に別の用事が入ってきて、
終わったら10時過ぎてた、とかなると
「もうこれはダメだわ」
と無気力になってそのまま計画だおれとなる。
別に10時すぎから始めても問題ない場合でもだ。
こうして自分を分析すると
テレビの林先生風に「今でしょ!」とかいう
意気揚々なノリとはちょっと違って
「もう今しかない、これを逃せば全てが終わる」という崖っぷち感と
「一度止まったらもう動けない」という
強固な自分の性質が感覚的にわかってるから
そうなるんだろうなと感じる。
しかし一方では
一度ダメでもしつこく何度でもトライして食らいつく、投げ出さない、執念を燃やす、というようなものもある。
先日に書いた「ものづくりの趣味」などはまさにそうだ。それもまた自分なので不思議なものだが。
「まだ終わったわけではない」
「続きはいつでもやれる」
「計画と違っても修正は効く」
「それでもやりたい」
「こんなものでは終われない」
そういうことが「腑に落ちたものだけ」中断しても、その後も続けられるのかもしれない。
息子に何かを頼まれたらしく
「言ったのにやってくれてない!聞いてなかったんだろ、生返事だったし」
と言われて
「何かしてるときに言われたら覚えられないから、何もしてないときに言ってよ」
と返したら
「何もしてない時がないだろ?!」
って言われる。
このやりとりは我が家で繰り返されるデフォルトな会話だ。
さあそろそろ始動しなくては。
今日は幾つの「中断」を乗り越えられるだろうか?
「皇帝」
なんかもうね、このカードは当てはまることが多すぎて(笑)
調子いい時はめちゃくちゃ勇猛な牡羊なのに
ダメな時はとことん彷徨ってしまう仔羊さんになってしまうのが悩みどころ。
居直って威圧的にはならないように他の星座にサポートしてもらおう(笑)